エメラルドの聖杯

サタンとキリストの意外な繋がり

はるかはるか、遠い昔。天上界で、大天使ミカエルが率いる天使軍と、堕天使ルシファー率いる悪魔軍の戦いがありました。ルシフェル(後のルシファー)の「-el」は、「光り輝くもの」という意味があり、ルシフェルは、元々、天使たちの中でもトップクラスである大天使長であり、神から最も愛されていました。

しかし、最高の権威と力を与えられたルシフェルは、そのうぬぼれから、自分は神をも追い越せると思い、敵対してしまいました。堕天使となったルシフェルは、その「光り輝くもの」という「-el」が取れて、ルシファーとなりました。

そして、前述の戦いとなったのです。

大天使ミカエルの炎の剣が堕天使ルシファーの冠から、エメラルドを叩き落した時に、勝敗がついたといわれています。ルシファーは戦いに敗れ、サタンと呼ばれるようになります。有名なアダムとイヴの楽園追放に関わったりしましたが、それはまた別のお話ですね。

ところで、ルシファーの冠からエメラルドは、落ちた時に大地と衝突して砕け散ったことにより、無傷のエメラルドが見つからないとされています。

その後、冠から落ちたエメラルドはくり抜かれて聖杯となり、この聖杯こそ、イエス・キリストが最後の晩餐で使用したものだったと言われています。また、イエス・キリストが処刑されたときに、この聖杯でイエス・キリストの血を数滴受けたともされています。

その後、この聖杯はとある山の山頂に奉られて一団の騎士により、護られ、純潔な人以外が近寄ると見えなくなるといわれています。

さて、実は、聖杯が何で出来ているかは、諸説あります。ご紹介した、エメラルド。他にも、瑪瑙や銀…など。実際に「これが聖杯!」と展示してあるもの(これは、瑪瑙など)もありますし、古い時代に見つかったとされたものの、現在の行方はわからずじまい(これは、銀)など、さまざまです。他にも、いや、本物は、別のところに…など、本当に様々です。

余談ですが、ブラッドストーンは、緑味を帯びた石で、表面に深紅のまるで血の斑点のような模様がありますが、これは、イエス・キリストが処刑されたときの聖なる血とされ、不思議な力が宿っているとされています。

一部情報提供を下さった
キラズ ケイさんのサイト(外部サイト)

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