カーバンクルの額

未確認生物(UMA)?モンスター?

カーバンクル…と聞いて思いつくもの。私の場合は、ファイナルファンタジー。召還獣。というところ。

このカーバンクル。16世紀に、スペイン人が南アメリカで目撃したと言われてます。捕獲されたことはないので、カーバンクルがどんな生物なのかは全く判っていませんが、カーバンクルの額には宝石がある…というのが定説となっています。

このカーバンクルの額にある宝石を持つものは、富と幸運がもたらされると信じられており、多くの人々が「秘宝」として求め、探してきましたが、誰一人として見つけていません。

さて、カーバンクルの額の宝石は、「ルビー」…というのが定説となっているようですが、私は、実は額にあるのは、「ガーネット」ではないかと思うのです。

そもそも、古代ローマでは、赤い宝石は「カルブンクルス(燃える石炭)」と呼ばれていました。後に、「カルブンクルス」は、「カーバンクル」となり、ガーネットのことを指すようになります。(ルビーは、「ルベウス」から「ルビー」となります。)ですから、「ガーネット」では?と思うわけです。

それでは、ルビー説はどこからきたのかというと…

コナン・ドイルのシャーロック・ホームズのシリーズに「The Adventure of the Blue Carbuncle」というお話があります。日本名は「青いガーネット」や「青い紅玉」とされています。えっ?と思いませんか?ガーネットは、柘榴石の事。で、紅玉といえば、ルビーの事。「Blue Carbuncle」の部分を訳したものなのですが、なぜ、こんなことになっているのか…。個人的な意見なのですがこのお話が発表されたのは、1892年。その後どれだけの月日があいてから、日本語に翻訳されたのか定かではありませんが、その頃の日本は、ガーネットがメジャーではなかったのではなかろうか?と思うのです。ガーネットよりもルビーの方がネームバリューはありますし、もしくは、何らかの勘違いもあったのではないだろうかと…。

少し話がずれていますが、日本だけではなく、本来ガーネットであったものが、いつの間にやらルビーとなっていったのかもしれないと思うのです。誰でも知っているメジャーな宝石ですから、判りやすかったでしょうし。

他にも、「黒太子のルビー」のように、スピネルであったものが、ルビーと誤認されていたりしたことから(というよりも、赤い石全般をルビーとしていた時期もあるので、なんとも言えませんが)ルビー説に傾いていったのかもしれません。

まぁ、「カーバンクル」という言葉自体を「ガーネットである」という人もいれば、「ルビーやガーネットのような、赤い宝石を指す」という人もいるようですので、イヤハヤなんとも…というところではありますが。

どちらにしろ、実際のところはカーバンクルに出会い、その額の宝石を鑑別するしかありません。

これは、あくまで推察であり、定説では「ルビー」となっているので、お間違えのないように。

…と書いていましたが、このカーバンクルの額の宝石「ルベルクラク」という名だということ。ルベルクラクならば、ガーネット説よりも、ルビー説が濃厚です。

もうひとつ。この赤い宝石、「血」の色なんですね。「血」の色なのですから、ルビーでも、ガーネットでも赤い色の石であるということは、間違いないわけで、「ガーネット」という名のついたカーバンクルの額の石が「ルベラルク(ルビー)」であるとは、謎が深まるばかりです。

一部情報提供を下さった
キラズ ケイさんのサイト(外部サイト)

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