アメシスト誕生秘話
アルテミス神殿に仕える美しき処女
豊穣とぶどう酒の神であるディオニュソス(バッカス/バッコス)は、何年か酒の出来具合が良くなく、イライラしていました。そして、イライラを紛らわそうと、気まぐれに今から一番目にあった人に虎(ピューマとも言われる)をけしかけようと思いつきました。
虎をけしかけられたのは、月の女神アルテミス(ダイアナ/ディアナ)の神殿に仕えていた、美しい処女のアメシストでした。
アルテミスは、アメシストを虎から守る為に、美しい石にしてしまいます。 その石のあまりの美しさに心打たれ、反省したディオニュソスは、持っていたぶどう酒を石に注ぐと、石はあっというまに紫の石となってしまいました。
また、アメシストに虎をけしかけたその瞬間、ディオニュソスが反省し自らアメシストを水晶にし、持っていたぶどう酒を石に注いだという説もあります。
その他にも、ゼウスと人間の子として生まれたディオニュソスですが、母が亡くなった際に祖母からお守りとしてアメシストを貰ったのだという説もあるようです。
<ギリシア神話>