ゴールデン・ジュビリーダイヤモンド
         センティナリー・ダイヤモンド

名も無きダイヤモンドと
最も美しいダイヤモンド

The Golden Jubilee
&
The Centenary Diamond

カッティングされたものの中で、世界一大きなダイヤモンド。それが、「ゴールデン・ジュビリー」です。

1985年、南アフリカのプレミア鉱山(現:カリナン鉱山)にて発見されたこのダイヤモンドの原石は、755ctもありましたので、カラットは充分でした。クラリティ(質)も素晴らしいものでした。しかし、カラー(色)に難点がありました。ファンシー・イエロー・ブラウンと呼ばれる濃い色をしていたのです。 ですから、「ゴールデン・ジュビリー」は、初めはただの「名前の無い褐色の石」として扱われました。

さて、翌年の1986年、同じ鉱山で、599ctの「センティナリー・ダイヤモンド」が発見されました。カラットでは、「名前の無い褐色の石」に劣りますが、クラリティ・カラー共に最高のダイヤモンドでした。

1988年。「センティナリー」は、デ・ビアス社100周年の記念の目玉として発表されました。

『私たちは、プレミア鉱山で、599ctのダイヤモンドを発見しました。それは、これまで見つかった中でも最も大きなトップカラーのダイヤモンドの一つです。このダイヤモンドはセンティナリーとよばれるでしょう』と発表されました。「センティナリー」は、ラテン語で、100周年を意味する言葉なのです。

この発表以来「センティナリー」は、とても有名になりました。

そして、この「センティナリー」をカットするために、カッターのGabi Tolkowsky氏は、長い月日を費やし、新しいカット方法を考え出しました。

そして、「センティナリー」をカットする前、それを試すために「名前の無い褐色の石」が提供されました。

しかし、Gabi Tolkowsky氏は、(下記リンク先のインタビューによると)この「名前の無い褐色の石」に、美しさを感じ、スタッフと共に、世界で一番大きなダイヤモンドに作り上げようとし、実際にそうなったのです。

「名前の無い褐色の石」は、545.67ctとなり、それまでカットされたダイヤモンドでは一番の大きさであった「カリナンⅠ(アフリカの星)/530.2ct」を上回る世界一大きなカットされたダイヤモンドとなりました。カット前の「名前の無い褐色の石」を知る人たちは、とても驚いたと言います。

その後、「名前の無い褐色の石」は、タイ国王の治世50周年を記念して、タイ王室に献上されました。50周年は、英語でゴールデン・ジュビリーと言う事から、「名前の無い褐色の石」は、「ゴールデン・ジュビリー」と呼ばれるようになりました。

一方、「センティナリー」は、273.58ctにカットされました。そして、鑑定が行われ、クラリティが最高であることがわかりました。デ・ビアス社では、『このような素晴らしい石に値段をつけることができるでしょうか?』と発表しました。「センティナリー」は、世界でも最も美しいダイヤモンドとして賞賛され、これまでに、ただの一度も値段をつけられたことの無いダイヤモンドとなりました。

ゴールデン・ジュビリー(外部サイト/英語)

センティナリー(外部サイト/英語)

センティナリーダイヤモンドをカットした
世界有数のカッター、Gabi Tolkowsky氏の
インタビュー記事
(外部サイト/ウェブ魚拓利用)

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