本真珠/アコヤ真珠

日本を代表する宝石

Pearl

化学組成…CaCo,C1811.nH
硬度…3

語源…1.ペルナ(pernula)ラテン語「紫貝」
2.(pirula)ラテン語「洋梨」
和名…真珠(しんじゅ)
本真珠(ほんしんじゅ)
アコヤ真珠(あこやしんじゅ)
和珠(わだま)

本真珠は、アコヤ真珠とも言われ、アコヤ貝から取れる、日本が世界に誇る養殖真珠です。産出量は日本がNp.1で和珠とも言われています。

天然真珠ももちろんありますが、養殖技術が確立されているため、市場に出回ることはまずありません。本真珠は、真珠の層がとても美しいのですが、あまり大きなものは養殖できません。7ミリ珠まではそうでもないのですが、8ミリを超えると大珠と呼ばれ、お値段にも反映します。

ちなみに、最近は、「花珠」と呼ばれる真珠が販売されているようです。実は、この「花珠」、規定がありません。殆どが真珠専門に扱っている業者等が、極めてテリが良いとか、大きさが大きいとか、美しいとか、いろいろな条件があるのでしょうが、独自に規定を儲けて、「花珠」という名で販売しているのです。ですから、「花珠」といっても、イロイロあります。

さて、真珠=日本というイメージがありますが、そうなったのは、近年です。そのイメージの基となったのは、ミキモト創業者である御木本 幸吉氏のおかげであるといっても過言ではありません。その御木本 幸吉氏のごく簡単な年表です。

[ 年表掲載許可御礼 : ミキモト真珠島 ]


1888年(明治21年) 大日本水産会幹事長柳楢悦に面会。 神明浦にて真珠貝培養を試す。

1893年(明治26年) 相島(現ミキモト真珠島)で、半円真珠完成。

1896年(明治29年) 箕作博士の援助で、半円真珠特許権を得る。

1905年(明治38年) 真円真珠完成。

1924年(大正13年) パリ真珠裁判決着。

1932年(昭和7年) 神戸で粗悪真珠を焼却。良品販売の模範を示す。

※パリ裁判とは、パリとロンドンの天然真珠の権利を持つ宝石商たちが、「日本の養殖真珠は真珠と称することはできない」と主張し、裁判を起こしました。しかし、イギリスやフランスの学者たちの「組成等天然真珠に異ならない」として、御木本真珠が真珠であると立証されたものです。これにより、真珠は日本の特産品として、各国へ輸出されるようになります。

※粗悪真珠焼却とは、パリ裁判決着後、輸出がどんどんと増えていった養殖真珠ですが、粗悪品も出回るようになり、御木本幸吉氏は、これら粗悪品が出回ることを良しとせず、粗悪品を排除することによって、養殖真珠の価値を高め、低下させないという信念によって行われたようです。このことから、日本の真珠は一段とその名を高めることになりました。

一部(というか、かなり)略してあります。

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