ムーンストーン

青白い月光

Moon Stone

化学組成…?
硬度…?

語源…(modestein)ドイツ語
和名…月長石(げっちょうせき)

結晶系…?
比重…2.56−2.59
屈折率…1.52
複屈折量…?
光沢…?

まずはじめに、ムーンストーン月長石)は、「宝石名」です。ですから、鉱物学的に、ムーンストーンという名の鉱物はありません。

ムーンストーンといえば、青と白の美しいシラーが特徴です。オーソクレース(以降、正長石)とアルバイト(曹長石)が層状に結晶化されており、それらがレイリー散乱や、ミー散乱呼ばれる現象によって、あのような青(レイリー散乱)と白(ミー散乱)の美しいシラーを生み出しているのです。(EX.空が青いのや、煙草の煙が薄紫に見えるのがレイリー散乱。雲や霧が白いのは、ミー散乱。)

青が強い石は、正長石の層が厚く、白が強い石は、正長石の層が薄いために起こります。

ムーンストーンは、フェルドスパー(以降、長石)の中でも、アルカリ長石の一種です。その中で、美しいシラーを発するものが、ムーンストーンという宝石名で流通しています。(下図赤丸部分)

また、ムーンストーンの中で、「ブルームーンストーン」と呼ばれる石があります。現在では、青いシラー、ペリステリズム、ラブラドレッセンスのある長石にこの名をつけて販売されることが多くなってきていますが、これは誤りです。

そもそも、「ブルームーンストーン」とは、スリランカで産した、アルカリ長石の中でも、美しい青のシラーが現れる石のプロモートネームであったと言うことを忘れてはなりません。

ムーンストーンに似た石は、同じ長石グループの中では、一般に「ロイヤルブルームーンストーン」や「レインボームーンストーン」、そして、「ペリステライト」と呼ばれている石があります。これらは、同じ長石グループではありますが、アルカリ長石に属していないので、ムーンストーンという宝石名は、使えません。しかし、見た目に似ていることから、ムーンストーンを冠した名前で流通していることが多く、とても紛らわしい石のひとつです。それらについては、各々のページでお話いたします。

参考:ムーンストーンをぶったたけ!

赤丸印内で、シラーが現れる石の宝石名が、ムーンストーン。
ムーンストーン

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