満足

収集に「満足」…という言葉は、無いと思っています。一定の「満足感」はあっても、「満足」してしまったら、そこで収集は途切れてしまいますから。

でも、それでも敢えて言わせていただければ、私は今、とても満足しています。

勿論、まだまだ欲しいものはあります。ルースで言えば、ベリルは、グリーンや、ゴッシェナイトが欲しい。ガーネットは、デマントイドとマンダリン。あ、マリにマラやも。オパールは、ファイア（遊色）とクリスタル。ターフェアイト、フォスフォフィライトなどの超稀少石たち。他にも、ここには挙げきれないほどたくさん。鉱物（原石）も。水晶は、全般的に。蛍石も（特に、イリノイ産）欲しい。

そして、何よりも今欲しいのは、国産ルース。ちょっと（うっかり？）何点か購入したけど、これはハマリそうな予感。国産ルースは、「もったいない」と思われようが、「邪道」だと思われようが、欲しいものは、欲しいのです。（ダイヤモンドも、日本で発見されたことだしね。…って関係ないか。）

こんなに欲しいものがまだあるのに、何故「満足」しているのか。

ひとつは、ショーに参加したこと。初の「生ショップ」と初の「ショー」を同時に体験できた事は、とても幸せなことでした。ただ、性格上ショップはともかくとして、ショーは向いてないんじゃないかなぁ？と思ったりもして。（購入に関しては向いてないかもしれないけれど、すっごく楽しくって、すっごく興奮して、すっごく面白いから、また絶対行こうと思っています。ショーが嫌いとか苦手とかそういう訳ではありませんから、念のため。）

何故なら、私はとても考える性格。物の購入は、何でも石橋を叩いて、叩き潰して結局は買えないことも度々。ざっとお店を一回りして、ピッとくるものが無ければその店で購入する事は無いのです。しかし、ちょっとでも何か心にくるものがあれば、そのお店をしらみつぶしに探しまくり、気に入ったものを購入するのです。しかし、それは数時間後から、翌日。あるいは翌週に。その間に、気に入ったものが売れてしまっても後悔したことはありません。単に「縁」が無かっただけなのですから。

そのくせ、とんでもない金額（私の中で）のものをヒョイっと衝動買いすることも無いとは言えません。買い物については、私は二面性を持っているのです。

石橋を叩き潰す性格から言えば、私にとってネットショップがとても向いていると言えます。何故なら、日に何度も覗けるから。無理して買わなくても大丈夫なところも気に入っています。難点は、「実物」が見られない事ですが、１〜２回程購入すれば、そのお店の特徴もなんとなく解かろうというもの。ルースだと、「このお店は自社カットで安いけれど、カットがあまい時がある。でもカット以外は上物」とか、「このお店は、良いもの中心に置いているから一見高めに思えるけれど、実は他のお店よりもお徳」とか。衝動買いなら、ショーの方が向いていると言えますが、私の衝動買いは、かなり低い確率。初参戦でも、それが如実に表れていると思います。

「満足」のもうひとつの理由は、多分「満足していないから」と、逆説的に思ったりもしています。

「満足していない」ということは、当然「まだまだ欲しいものがある」ということ。他のコレクターさんから見ればとても少ない収集だし、ペースがかなり遅いから、少し焦る気持ちがでてくることもあるけれど、「まだまだ欲しいものがある」この状態を「焦り」よりも、「楽しみ」に変えられたということが大きいような気がします。

これまでは、「買わなくちゃ」という思いが出てくる事があったのですが、今は「縁」を大切にしたいなぁ。と思っています。時には、石橋を叩いて壊す事もあるし、時には、衝動買いもあるだろうけれど、どちらにせよそれは「縁」。買えても買えなくても、どちらでも「楽しい」。見ているだけでも「楽しい（それが、写真であっても、自分のものではなくても）」。他の人が買った（あるいは、自採した）ものを見るのも、自慢されるのも「楽しい」。なにをしても「楽しい」。なにをされても「楽しい」それが、今の私の「（妙な）余裕」であり、「満足」なのかもしれません。