投機としての宝石


日本の宝石コレクターは、あまり「お高い」宝石をもっていないそうです。「そんなことはないぞ!」という方がいないとはいいませんが、あくまで平均的な話です。

それに比べて、アメリカのコレクターは値段の安いものは持っていないそうです。これは、考え方の違いと流通などの違いもあるでしょうが、日本人は「小さくてもいいから良質のもの」を求めるのに対し、米国人は、宝石を投機(投資)として考えている人が多く、日本円で1000万円以上の宝石をたくさん購入して、また安くとも数百万円台のものを購入する場合が多いそうです。

これは、考え方はもちろんですが、日本では個人が購入した宝石を売る場所が殆ど無いのに等しく、投資として購入しにくいという実情があります。日本で宝石を売る場合は、質屋さんとかリサイクルショップとかが中心となるでしょうし、それらの方々に宝石のプロの方はとても少ないと思います。

宝石店でも、以前に購入したのと同じ宝石(ダイヤモンドが殆どとのことですが)で、かつ、グレードアップした場合は、以前の購入金額で買い取ってくれて、差額だけで、新しい宝石を購入することができるお店もあるそうですが、それはかなり稀なことです。アメリカでは、そうではなく、個人で購入した宝石を買い取る宝石商や、専門のお店も少なくないようです。こういった実情から投機としての宝石コレクターが日本では少なく、趣味としてのコレクターが多いということでしょうか。しかし、米国人はたとえ趣味としてのコレクターでも、何があるか判らない将来のために、投機の意味も併せ持ち、コレクションを行っているようですが。

投機として宝石を購入する場合は、多少無理をしても少しでも大きいものを購入することが求められます。最低でもカットして1カラット以上のものでないと投資にならないと言われています。そして、その宝石の1カラット以上のものが多く流通しているというのでは、投機になりません。1カラット以上で、希少価値があって、きれいな、天然石。それが投機の基準です。例えば、パライバトルマリンなどは、1カラットと0.99カラットの値段が大きく違うという事を聞いたことがあります。だから、このばあいは、絶対に1カラット。

まぁ、私の場合はコレクターというのもおこがましいほどで、趣味でちょっとだけ集めています程度。更には自分が気に入ったもの以外は全く買いません!という感じなので、投機には全く関係ないですけどね。

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